北海道八十八ヶ所霊場


 「北海道八十八ヶ所霊場」は、平成18年に開創された、北海道内全体をめぐる霊場です。一番札所は旭川市。道北から道東、道南、道央の順に巡って88番結願所が当成田山大照寺となります。道内の真言宗の住職有志による十数年がかりの構想が結実し、全行程およそ三千kmと四国の2倍以上の壮大な北の遍路道となりました。
 札所順などは、真言宗の開祖、弘法大師(空海)が開いた四国霊場にならっています。北海道の八十八ヶ所を四つの道場に分け、出発地から「発心の道場」(1番〜22番)、「菩提の道場」(24番〜39番)、「菩提の道場」(40番〜65番)、「涅槃の道場」(66番〜88番)となります。
 各寺に安置される88体の木彫の仏像は京都で制作されました。四国の寺(札所)とすべて同じ如来、菩薩、明王などで、運慶・快慶の流れを汲む仏師松本明慶師が製作し、各寺に霊場本尊として置かれています。
 「世界に誇り得る日本の英雄であり聖者である」と言われた弘法大師空海より伝承される修行の道は哲理と慈悲に満ち溢れています。その魅力は日本古来より人々の心の中に生き続けています。大地の恵みを感じながら、身も心も健やかになる遍路。煩悩を浄化し、願いが成就するといわれる霊場巡り。北海道の大きく爽やかな自然と、他人の温かさにふれながら、同行二人、人と他人の心を絆ぐ巡り合いの旅。
 結願することで得られる達成感。北海道に根付いた文化を感じながらいやしの旅をどうぞ。

 第八十七番札所 
      大照寺 法楽堂

 霊場本尊 聖観世音菩薩

 御真言 
   オン アロリキャ ソワカ

 御詠歌
   我が思い 修行菩提と 参る身は
          菩薩を頼む 補陀落の里
   (わがおもい しゅぎょうぼだいと まいるみは
          ほとけをたのむ ふだらくのさと)


第八十八番札所 成田山大照寺

 霊場本尊 薬師如来

 御真言 

   オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ

 御詠歌

   はるばると 詣る心は 瑠璃の里

               悟りの誓い 世々に照らさん

   (はるばると まいるこころは るりのさと

              さとりのちかい よよにてらさん)
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